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インド旅③

後半の治療


治療も後半。

新しく2つの治療が加わりました。

  • シローダーラ
頭にオイルを垂らす治療。施術のあとは髪を洗わずにオイルを頭皮に浸透させます。

 

  • カティバスティ
おへそのバスティの腰編。土手を使ってオイルを貯めます。
そして大バスティや小バスティが終わり、「滋養のバスティ」と呼ばれる栄養を入れるためのミルクのバスティを行います。
 
また前半まででナスヤとガンドゥーシャの治療は終わりました。

シローダーラ

日本のサロンでは20分くらい、眉間にオイルを垂らしたり額に流したりする施術が多いですが、こちらでは量も少なく時間も5〜10半ほどで行われます。

目の上にはローズウォーターに果たしたコットンを乗せてもらい、ほのかな香りの中額に静かにオイルを垂らされる感覚はとても心地よいです。

シローダーラでよく眠れるようになったという人もいました。

カティバスティ

エステサロンでも行われることがある施術ですね。

腰に小麦粉で作った土手を乗せる時は多少ヒヤッとしますが、暖かめのオイルが注がれるとじんわり汗が滲んできます。

私はここでの日々で感じなくなっていますが、腰痛があればテキメンに効果を発揮すると思います。

イベントに参加


私たちがこの地に来た時期はちょうどインドの独立記念日と、この施設の創始者であるマハラジのご命日の記念式典があり、たまたまどちらにも参加させていただくことができました。

インド独立記念日🇮🇳


8月15日はインドの特立記念日。

この記念すべき日にパンチャカルマの治療を受けるためにインドに滞在していた私たちも、式典に参列することを許されました。

スリランカからの留学生によるダンスの披露などもあり、とてもこじんまりとした清潔な式典でした。

1947年、イギリス連邦からの独立とともにパキスタンからも分離し、今のインドの国としての形が完成した日。

インドに来るのは2回めですが、とても不思議な国です。

霊的な力を持つ人たちが当たり前に富を築いて地位を得て、人々にその力を持って貢献し、それが故に多くの人々から尊敬されている。

本来ある人古来の力を誰もが怪しむどころか祝福し、ビジネスとして成り立たないものを「怪しい」として排除する資本主義国家とはどこか違う。

価値観を揺さぶられる国です。


創設者サラデシュムク・マハラジのマハーサマディ


8月29日は、私たちが滞在しているBSDT(バラディヤ・サンスクリティ・ダルシャン財団)の創始者であるシュリ・プラバカール・ケシャフ・サラデシュムク・マハラジのマハーサマディ、つまりこの世でいうところのご命日に当たります。

たまたまこの記念すべき日に滞在していた私たちも、この式典への参列を許され、仕立てていただいたサリーを身につけて参加しました。

人類の発展のために、古代インドの最高の知識と近代テクノロジーを融合するための場として私財を投げ打ってBSDTを創設したアーユルヴェーダとスピリチュアルの権威であるマハラジは、伝統的なインドの音楽や芸術の達人でもありました。

生まれながらの聖人であったマハラジは、1940年にプネーの地を訪れた際、自身のグルであるサドグル・シュリ・マルティナス・マリ・マハラジの霊体をある岩(のちに『グル・スターナ』と呼ばれる)の上に見つけ、ワゴリの何もない村にこの場所を創設します。

彼の墓はグル・スターナの横に、岩より低く作られ、そのご遺体は尊師より低い位置に埋葬されています。

式典ではそうした経緯とともに、マハラジのお孫さんであるスクマール先生からヨーガについてのありがたいお話も拝聴することができました。

不思議な出来事


BSTDの創設者マハラジのご子息であり脈診の名医として名高いサダナンダ先生。

実は恥ずかしながら、今回お会いするまで存じ上げませんでした。

そして、サダナンダ先生の初回の脈診。

私は「よく眠れていますか?(実際全然寝られていなかった)」とお聞きいただいた程度でしたが、仲間の中には、幼少期の体験を言い当てられたり、少し前まで悩んでいた不調についてズバッと言い当てたれたという人もいました。

今回のパンチャカルマにあたり、遺伝性の病気の悩みを相談すべきか悩んでいたのですが(というのも現在何か症状が現れているわけではなかったので)、3回目の問診の時に、思い切ってサダナンダ先生に話そうと思って部屋に入ると、

「10年くらい前に大喧嘩をして、その出来事が心の傷になっている」
「北枕で寝ているでしょう?よくない。北以外の方位に変えなさい」

と突然一気に言われたのです。

全部当たってる!そして

「どこも悪くないので不安になる必要はない。むしろあなたの心身の状態はすべて(不安などで増大する)ヴァータのエネルギーが関係している」

と言っていただき、漠然と不安だった気持ちが晴れたのでした。

そして、朝晩やさしいサウンドの音楽を聴いたり、寝る前にシローピチュ(頭頂にオイルを乗せる施術)を行って心を鎮めることを勧められました。

こういう聖人が当たり前にいて、医師として活動しておられる。

インドは本当に不思議な国です。

次回はご一緒した方々のこと、インドで購入したもの、そして帰国後のお話などをご紹介する予定です。