私はベジタリアンやヴィーガンではありませんが、普段から比較的野菜中心の食事が多く、中でも最近はアーユルヴェーダ食として本などで紹介されているレシピから、スパイスをふんだんに使ったお料理を作っていただくことが多くなりました。
今回はそんなお料理の中から、お野菜だけで作るカレーの作り方をご紹介します。
野菜中心の生活
動物の腸の長さは、肉食動物が体長の3倍、草食動物が体長の10倍、これに対して人間は約7倍とされています。
長い腸はその内部でゆっくりと食べ物を移動させながら酵素を働かせ、繊維が多く消化しにくい植物からも栄養を吸収できるようになっています。
一方、植物性食品が1グラムあたり10程度の微生物しか含まれていないのに対し、肉類には1グラム平均約30万から300万の微生物が含まれており、そのため肉食動物の消化管は体内でのバクテリアなどの増殖を防いで素早く消化吸収できるように短くなっていますが、草食動物や人間の長い腸の場合屈曲部や壁に未消化のまま残りやすく、腐敗して血液や組織内に溶け出し病気の元となってしまいます。
菜食に適した私たち人間には野菜中心の生活が良いとされるのはそのためです。
「サットヴァ」な食品
今回使う「ムング豆」(緑豆)。
アーユルヴェーダでは、消化に負担がかからずスムーズに代謝される最も良質な豆とされています。
春雨(はるさめ)の材料でもあります。
アーユルヴェーダではこうした体に有益な食べ物を「サットヴァな食べ物」とし、積極的に食卓に並べることを薦めています。
今回使う食材の中ではムング豆とショウガ、また無塩バターを濾して作るギーも「サットヴァな食品」です。
ベジカレーの材料(2人分)
- アスパラガス 3〜4本(食べやすい長さに)
- 長ネギ 1/2本(みじん切り)
- トマト 小1個(角切り)
- ムング豆 75g
A:
水2カップ/ターメリック(粉)・岩塩少々
- ギー 小さじ1
- クミンシード 小さじ1/2
- しょうが みじん切り小さじ1
- にんにく みじん切り小さじ1
B:
クミン・コリアンダー・カレーパウダー各小さじ1・ターメリック小さじ1/4
アスパラとムング豆のカレーの作り方
①
鍋に洗ったムング豆とAを入れて中火にかけてやわらかくしておく。
②
フライパンにギーとクミンシードを入れ弱火で熱する。
③
香りがしてきたらにんにくとショウガを入れる。
④
香りがしてきたら長ネギ、トマト、Bを順番に入れてさらに弱火で炒める。
⑤
全体がペースト状になるまでじっくりと炒め続ける。
⑥
①の鍋にアスパラと⑤を入れやわらかくなるまで中火にかけ、塩で味を整える。
今回は長ネギを使用しましたが、玉ねぎやセロリに変えるとまた違う風味を楽しめます。
またお野菜も、カリフラワーやたけのこなど、その季節の旬のものに変えて作ることができますので、一年中使えるレシピです。
またターメリックライスやチャパティ、じゃがいもを付け合わせにしても楽しめますので、ぜひ試してみてください。