基本の呼吸法と瞑想

6月の第5周目にあたる6月29日(土)は通常クラスをお休みにして特別クラスを開催いたします。

◆講座概要

呼吸法と瞑想にフォーカスする60分間のクラス。ヨガの呼吸法と瞑想にはたくさんの健康効果があります。

今回のクラスはヨガのご経験に関係なくどなたでもご参加いただけます。

日時：2024年6月29日(土) 10:00〜11:00（60分）

費用：回数券１回分または3,000円

定員：10名

ヨガは、体位法（アサナ・体操）で体力を養い、呼吸法（プラーナーヤーマ）で心を鎮め、瞑想で「サマディ（三昧・ざんまい）」という至福の状態を体験することを最終目標としています。

近年ストレスマネジメントとして注目されている瞑想ですが、ちょっとハードルが高いと感じている方も多いと思います。

今回の講座で、ごく初歩的な呼吸法と瞑想を体験してみていただければと思います。

ヨガでは、人は食べ物と呼吸によって生命エネルギー「プラーナ」を摂取しているとされています。

そしてこれを裏付けるように、現代の医学的検知からも、呼吸を整えることでさまざまな効果があることがわかってきています。

現代の研究で、浅く短い呼吸が日常的になったりストレスなどで過呼吸になると、取り込んだ酸素がうまく消費されずに活性酸素として残ってしまうことがわかっています。

そして過剰な活性酸素が肌、血管、心臓など、体のいたるところが酸化し、老化が早まってしまいます。

また活性酸素から細胞を守ろうと体内がオーバーヒートすることで、体のあちこちに炎症が起き、癌など深刻な病気を引き起こす原因になります。

こうした炎症によってセロトニンの減少が引き起こされるとホルモン調整が難しくなり、うつ病などの原因にもなります。

いつまでも若々しく健やかに生きるために、呼吸はとても重要です。

近年のさまざまな研究で、瞑想はストレスマネジメントに効果的なだけでなく、大人の脳の成長や健康状態の維持に役立つことがわかってきています。

脳を使わないと、成人の場合毎年1%ずつ海馬が萎縮するとされています。

海馬が萎縮すると、認知機能や判断力、記憶力などが低下します。

また感情が爆発したかと思えば無気力になったり、集中力がなくなって生活上での判断ミスが増えるなど、さまざまな悪影響が出てきます。

最近の研究で、70代の瞑想実践者の脳を計測したところ、脳年齢は「45歳」と測定されました。

これは、瞑想によって神経伝達物質やホルモンのバランスが調整され、脳の老化がストップしていることを意味します。

また瞑想実践者の脳内では、情報を整理し集中を促す尾状核、認識や思考に気づく前頭前野皮質、動揺や不安を鎮める嗅内野が活発に活動していることがわかってきました。

米国ピッツバーグ大学の研究では、55歳から84歳の100人の被験者に週3回40分間の早歩き（有酸素運動）を実施してもらった結果、海馬が2%大きくなったことが判明しました。

また24週間ヨガを行ったグループでも、海馬や前頭前皮質、感情を司る扁桃体の成長が見られ、脳内を成長させるBDNF（脳由来神経栄養因子）が増えることがわかっています。

昨今の「キレやすい老人」や「ブレーキとアクセルの踏み間違え」などの判断ミスなど、認知症だけではなく脳の老化による弊害を運動や瞑想で緩和できる可能性が見えてきています。